「あのテーブルの支払いをしたいんだけど」
忙しい営業で走り回っている僕を呼び止め、こう切り出した男性。突然のことに事態が把握できなかったのですが、会社の同僚なのかな?と思い直して支払いに対応しました。
レジで会計をしている時、その男性が「席を譲ってくれたの、あの人たちだよね?」
まだ完全に理解していない僕の表情を読み取ったのか、男性はそう質問してくれました。
そこでようやく状況が把握できました。
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冒頭のやり取りは、お店で席を譲ってくれた人に対してお金を払った、イケメンの話です。
少し話をさかのぼって説明していきますね。
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うちのお店は席数がそこまで多くないので、団体がやってくるとすでにいるお客様に席移動をお願いしています。
皆さま非常に心優しく、ほとんどの方が席を移動してくださるので、毎度感謝の念でいっぱいです。
この日も徐々に混み始め、隣り合わせで8名座れる席に、すでに女性が3人食事をしていました。
そこにやってきたのが8名の中年男性軍団。入り口からかなり盛り上がっており、8名席の用意ができるとわかると、「ありがとー!」とさらに盛り上がっていました。
移動していただいた女性客も、新たに入店した8名さまも、みんなラストオーダーまで楽しく過ごしていたようです。
時短営業のため早めのラストオーダーを聞きに回ったその直後、男性が動いたのでした。
通路をうろうろしながら歩いている男性。きっと席を譲ってくれたその女性客を確かめていたのでしょう。
見方によっては非常に怪しい行動でしたが、意を決したように、通りかかった僕に話しかけたのでした。
お会計を済ませると、「相手には伝えなくていいですからね」と念のおしっぷり。
しかし、お店の立場上お会計は必ずやらなければいけないことなので、男性客が戻った後すぐに女性客に事実を伝えました。
すると、みんな大袈裟なほどの驚きよう(笑)そりゃそうですよね、食事代が全てタダになるんですから!
最初はすぐにお礼をするため立ち上がったのですが、行き先は男性客8名の席。それもみんないい年した人たちです。
結局1回目はそのまま席に戻ってしまいました。
その数分後、時間も時間だったのでお店を出ることにした女性たちは、出口を通り越して男性客のところへ近寄り、お礼を伝えていたのでした。
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その後男性客たちから聞こえてきた声は、「お前なんだよ!いつの間にそんなことやってたの?カッコ良すぎるでしょー。じゃあ、俺たちの支払いもよろしくね!」と、みんなから非難と嫉妬と笑いのネタがごちゃ混ぜになったような、称賛(?)の嵐。
中には「連絡先聞いたのか?」というものもあり、考えようによっては若くて綺麗な女性3人組でもあったので、そういう気持ちもあったのかもしれませんね(笑)
いずれにしても、昔のトレンディードラマなどのバーでよく見る「あの客にこのドリンクを・・」という場面に似ているなーと、個人的には思ってしまったのですが、かっこいいことに間違いはありません。
真似をするかどうかはわかりませんが、席を譲ってくれたことに対してのこの気遣い、違う場面で応用できればと思い、共有させてもらいました!
■【今日の質問】
「相手が驚く気遣い、やってみたいと思いませんか?」
■【今日の名言】
「他人に対する思いやりと共感は、私たちが差し出せる最大の贈り物なのだ。」(タルサン・トルク|作者情報不明)
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【今日の「ヒント」】
気遣いも、次元が異なると感動を生む。
普段お客様対応しているサービス業なら、こんな気遣いを意識していきたいものだ。
心を動かせば成長が加速するって知ってる?
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