人間関係って難しいですよね。
基本的に相手は何を考えているのかわかりません。
時々顔に出る人がいるので、その場合はわかりやすいんですけどね(笑)
なので、相手が何を心で思っているのか、何気ない会話をしながら質問をしたり、テストをしたりして、相手の心境を聞き出していくのが、心理カウンセラーの主な仕事です。
意外と思うかも知れませんが、僕たちはアドバイスをほとんどしません。
ただひたすら話をしてもらえるよう、聞き役に徹しています。
時々、本人が意図しない角度から鋭い質問をすることで、それがきっかけとなり、深く深く心の中に入っていけるのです。
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こうして封印していたはずの記憶、遠い遠い過去の思い出など、楽しかったこと、辛かったことを掘り起こしながら話していくうちに、急に自分自身で気づくのです。
深く深く潜んでいた、心のトゲを。
質問に答えながら自分を見つめ、過去を振り返りながら自分の言葉で語っていくうちに、なぜか心が晴れてきます。
深くて辛かったウミを出すことで、軽くなった心は徐々に前を向き始めるのです。
ここがポイント。
つまり、第3者の力は借りますが、結局は自分自身で解決していることが多いんですね!
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もう連れ添って30年以上のご夫婦。
子供はとっくに巣立っていき、家ではいつも二人きり。
奥さんは、最近覚えた心理学の絵画法をどうしてもやってみたくて、夜ごはんを食べた後、疲れて帰ってきた夫におそる恐る聞いてみました。
「ねぇ、久しぶりに絵を描いてみませんか?最近勉強してる心理学のテストなんだけど、今の心境がわかっちゃうんですよ。」
最初、疲れている夫はイヤな顔をしましたが、すぐにいつもの表情に戻り、
「やってみようかな」
そう答えて、クレヨンを持ち、渡した紙に書き始めました。
そこに描いた絵は、心理学で教わった内容でいくと、非常にストレスを抱えた危ない状況でした。
そこで奥さんは、
「ねぇあなた。最近なんか辛かった経験をしてないですか?」
そう聞くと、
「いや、別に。」
素っ気なく答えたのでした。
「そうですか。」
気にしすぎたのかなと思い、クレヨンや絵を片付けようとした時、夫は静かに話し始めました。
「実は、会社で大きな失敗をしてしまったんだ。今まで積み重ねてきた苦労が、全て無駄になってしまった。もしかしたら、母さんには迷惑をかけてしまうかもしれない。」
奥さんは夫のその言葉に対して色々言いたかったのですが、ぐっと堪えて、一言返しました。
「あなた、話してくれてありがとう。」
すると夫は、
「君が話すきっかけを与えてくれたからだよ。こちらこそありがとう。」
そう、優しく答えてくれたのでした。
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上の例から、何を感じますか?
聞くことの重要性が、伝わるでしょうか。
これはどんな場面でも、そして誰でも使える最高の技。
絵画法はただの道具でしかありません。
ここで大事なことは、相手が本当に話したかったことを聞き出すために、奥さんが自分を出さずにうまく引き出したのです。
信頼関係を構築したいのであれば、もしくは冷え切った関係を復活したいのであれば、ぜひ「話を聞く」ことから始めてみてくださいね!
■【今日の質問】
「人の話、聞いてますか?」
■【今日の名言】
「人には口が一つなのに、耳は二つあるのは何故だろうか。それは自分が話す倍だけ、他人の話を聞かなければならないからだ。」(ユダヤのことわざ)
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【今日の「ヒント」】
信頼を高めるためには、人の話を聞くことから始めると良い。
聞き上手になって相手の話を引き出してあげよう。
心の中にあるモノを出した時点で、相手はあなたに安心感を抱いていますよ!
心を動かせば成長が加速するって知ってる?
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