バタバタした店内でみんなが限界を超えて走り回っている。
それでも止まらないお客様。
テーブルから下げてきたお皿やコップがたまり続け、
もはや置くところが無くなり床に並べ始める始末。
キッチンから出てくる料理も止まらず、提供しなければいけない料理があふれている。
それでも入り続けるオーダーの数々。
まさに絶望的な状態で、誰もが諦めることすらできない苦しい状況が続いていました。
と、その時他店のヘルプから、ベテランスタッフのOさんが戻ってきました。
「神が来た!!」
誰かがそう叫ぶ横でシフトインするや否や、真っ先に全体を駆け回り状況を把握。
すぐに皆へ指示を出していったのです。
いっぱいいっぱいで泣きそうだった新人や、キャパを超えてしまった多くのスタッフたちは、
まるで水を得た魚のようにスピードアップして動き始めました。
単純に1人プラスされたということもあります。
しかし、皆がやるべき事を把握し、そのことに集中して行動したおかげで、
ぐちゃぐちゃだった地獄のような店内が、一気に片付いていったのでした。
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その日の営業が終わり、みんながOさんの事を讃え、感謝している中で、
一人苦い顔をしてその輪に加わらない人が。
実はOさんが戻り、指示を出し続けていった中で、
唯一言う事を聞かず、結果的にお怒りになってしまったお客様がいました。
その直接の原因となったのがその人だったのです。
Oさんはベテランということもあり、多くの方から慕われ、尊敬されています。
それもそのはず、みんなOさんに助けてもらった経験があるから。
しかし、その人だけは違いました。
Oさんよりも先輩で、自分がOさんを教育して育ててあげた。
そういう自負があったのです。
Oさん自身はその事をいつもみんなに話し、
「私はあの人に教えてもらったから今があるんだよ。」
と素直に認め、むしろ感謝をしています。
しかし、いつの間にか立場が逆転し、
誰も自分のことを気にかけなくなったと思い込んでしまったのでしょう、
Oさんの実力を認めるどころか、素直に言う事が聞けなくなっていたのです。
幸い今回の問題は、早めに全員で対応できたので、
お客様がお帰りの頃には笑顔になっていました。
しかし、あの時もし素直に言う事を聞いて動いていたら。
きっとお客様も嫌な気持ちにはならなかったでしょう。
それがわかるだけに、未だOさんにだけは素直になれない自分の心の弱さを悔やむのでした。
◆
心はとても繊細です。
ちょっとした出来事で、普段ならできることもできなくなってしまう。
それが人間というもの。
しかし、素直さという普遍の大切な要素を持ち続ければ、
必ず素敵な人生が開かれるはず。
わだかまりなど心の奥に潜んでいるマイナスな気持ちに気付いてあげてください。
そして、負の感情を解放してあげ、素直な気持ちを持ち続けましょう!
■【今日の質問】
「言われたことを素直に聞いていますか?」
■【今日の名言】
「無理をするな、素直であれ。
全てがこの国に尽きる、
この心構えさえ失わなければ、
人は人として十分に生きてゆける。」
(種田山頭火|歌人)
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【今日の「ヒント」】
日々の出来事によって浮き沈みがある、
それが繊細なひとの心。
だからこそいざという時に誤った判断をしないよう、
そして嫌だと思うことも素直に聞けるよう、
自身の心のバランスを意識しておくといい。
心を動かせば成長が加速するって知ってる?
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