どんな人とも上手くやる～威圧感のある上司編～

「お前ラストオーダーの確認終わったのか？」

まだ異動してきたばかりで不慣れな中、
仕事中いきなり上司に怒鳴られたKさん。

「あ、すみません。まだやってません。」
「お前なぁ。もしこのまま追加オーダー入ったらどうすんだよ？」
「はい、すぐ聞きにいきます！」

別に注文入ったら作るか断ればいいじゃん。。

そんな不満を持ちながら、すぐにお客様の元へ確認に行きました。

Kさんの上司は社歴20年以上の大ベテラン。
でも、未だ現場で働いているような職人気質の人なので、
言葉も悪く、とにかく気難しい。

少しでも気分を損なうことをやるもんなら、
すぐに怒鳴り声が聞こえてくる始末。

話しかけるなオーラ全開で、指示もなく放置するくせに、
間違ったことをやろうものならここぞとばかりお説教が始まります。

さらに厄介なのが、ひがみのような態度の変化。
未だ独り身の上司は、結婚して子供がいるKさんに、
「お前は人生の成功者だな。幸せで羨ましいよ。誰か紹介してくれよ。」
と、なぜかいつもせがんできます。

まあ、機嫌がいい時はよくしゃべるし、確かに腕はいいのですが、
Kさんが失敗すると喜び、うまくいくと不機嫌になる掴みきれない上司に、
少し悩んでいました。

◆

そんなKさん、さすがにこのままだと潰れてしまうと思ったので、
少し前に心理カウンセラーの講座を受けていた友人に、
思い切って話を聞いてもらうことに。

最初はどこから話せばいいのかわからなかったものの、
少しずつ成り行きを説明していくと徐々に感情が入ってきて、
違和感を覚えた頃から最近起こった出来事まで、一気に吐き出したのです。

少し興奮気味に呼吸を荒げた音だけがしばらく続いた後、
Kさんの友人がゆっくり口を開きました。

友人：「それは大変だね。心理的に結構やばいんじゃない？
でも、いい時に話してくれてよかった！
このままKの心の中でためてたら、深刻な状況になってたかもしれないもんね。」

K：（深刻な状態！？それって相当な感じだったのかな。）
友人の話に危機感を覚えながら、さらに続く話に耳を傾けました。

友人：「今の話を聞いて、少し思ったことがあるんだ。
きっと、その上司ってものすごく人見知りなんじゃないかな。
はっきり言うと人間が苦手。
それでいて、Kのことを認めているんだと思うよ。
信じられないだろうけどね（笑）」

K：（え？あいつが俺のことを認めてる？何言ってんだ？？意味わからんぞ？）

友人：「おそらく上司の方は、自分が上司だって言うことを誇示したいんじゃないかな。
ようは、無意識にKのことをできるやつだと思って警戒し始めてるんだよ。
動物が縄張りに入ると威嚇するように、
Kにはなめられたくないっていう予防線を張ってるんじゃないかな。」

K：（そんなこと言われても、ただ迷惑なだけじゃん。
やっぱり面倒くさいやつには変わりないな。）

友人：「つまりね、Kの上司は極端な構ってちゃんなんだよ。
自分はできるやつって褒めて欲しいの。
でもそんなこと言えないでしょ？
だから、高圧的な態度になっちゃってるんだと思うよ。」

K：（え？何それ、可愛すぎるんですけどw
ということは、いいこでしゅね〜って褒めてあげればいいってこと！？）

友人：「最初は抵抗あるだろうけど、悪気があっての態度じゃない。
そう見方を変えてあげて、少しでも上司の良いところを見つけてみてよ。
そして、その部分を身につけたいって思って質問してみるといいんじゃないかな。
『それ、すごいですね！どうやればできるようになるんですか？』みたいにね！」

◆

友人との話を終えて、Kさんは次回職場に行くのが楽しみになりました。
なぜなら、今までイヤなやつでしかなかった上司が、
可愛い人にしか思えなくなり、早く会いたくなったから。

皆さまも、こういった高圧的な上司に巡り合ったら、
「ああ構って欲しかったのね、寂しがりやさん！」
という気持ちで接してみてはいかがでしょうか。

案外すぐに関係が改善されていきますよ！

■【今日の質問】

「人間関係で困っていませんか？」

■【今日の名言】

「雑草も花なんだよ、一度それと知り合いになるとね。」
（くまのプーさん｜作者アラン・アレクサンダー・ミルン）

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【今日の「ヒント」】

高圧的な上司に対しては、次のように対応するといい。

・実は人見知りで寂しがり屋なので積極的に話しかけてあげる
・構って欲しいという態度の現れなので、良いところに注目してあげる
・どんどん教えてもらう

裏の心を見てあげることで、うまく上司を立ててあげよう。

きっと相手の態度が変わってくるはずだ。

心を動かせば成長が加速するって知ってる？