円滑に人間関係を作りたいなら、相手を変えようと思ったらダメです。
他人はぜったいに変えられません。
変えるなら自分。どう感じ、どう考えるかで、その後の人間関係に大きな影響が及びます。
しかし、ついつい言ってしまいませんか?
「ちゃんと片付けなきゃダメでしょ!」「お前なんでこんなこともできないんだ!」「期日を守れないってどういうことだ!」
子供に、部下に、後輩に。
心当たりはありませんか?
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これらは全て相手への強いメッセージなので、言われた方は素直に受け入れられないどころか、怒りさえ覚えてしまいます。
そう、全て「あなたはこういう風に変わるべき」という、今の現状を否定して変化を求める内容だからなのです。
ここで、一つ例を見てみましょう。
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入社3年目のYくん。
一通り仕事は覚え、後輩の指導も経験。いよいよひとつ上のリーダー職が見えてきて、がぜんやる気がわいています。
同期の中でも早い段階で出世の噂が立っていると聞き、ますます仕事に励んでいました。
一方、Yくんの同期であるBくんは、いつもマイペース。
もともとおっとりした性格のおかげで、いつも仕事が遅いと怒られてしまいます。
自分は一生懸命やってるんだけど、まあ仕方ないよなーとできない自分を認めています。
出世の欲が無いわけではありませんが、Yくんの噂を聞いても、「やっぱりYくんはさすがだなー」と、素直に喜んでいるのでした。
YくんとBくんは同じ職場です。
仕事のスピード、任されている内容や量も少しずつ差が出てきました。
より重要な仕事はYくんが担当し始め、その手伝いをBくんがやることも。
今日もBくんが、期日が明日に迫っている、頼んでいた仕事を持ってきてくれました。
B:「おまたせ。頼まれてた資料、遅くなったけどできたよ。」
Y:「おう、いつもありがとな!」
同期なので仲が良く、いつものように渡した資料でしたが、Yくんが見直してみると、イメージしていた内容とは程遠い出来栄え。
Y:「えっ?ちょっと待って。何これ?全然内容が違うじゃん!」
B:「まじ?でも、言われた通りにやっただけなんだけど。。」
期日が明日に迫り、ほとんど時間がない状況に加え、Bくんの言葉に対して、Yくんはブチ切れてしまいました。
Y:「お前さー、なんで俺の言ったことが理解できないの?あれだけ細かく説明したのに、これじゃあ意味ないよ。だからお前はいつまで経っても誰からも認められないんだよ。」
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今まさに、Yくんは相手を強い口調で責めてしまいました。
普段から仲が良かったから、余計にポロッと出てしまった言葉かもしれません。
しかし、まさにこの言葉こそ、「お前は俺の手伝いをして当たり前なんだ」という心の声を代弁しています。
つまり、本来はただの同期であるはずなのに、「お前は俺の使いっ走りだ」と強要してしまったのです。
ただ手伝っているだけのBくんは、そこまで言われて手伝う気なんか起きません。
B:「は?知らねーよ。勝手にしろ!」
とそのまま帰ってしまいました。。
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もし、Yくんが次のように答えていたら、どうなっていたでしょうか。
Y:「あれ?なんか俺のイメージと内容が違うみたいだ。どうしよう、時間は明日まで。これ、修正できると思うか?」
きっと優しいBくんは、自分の冒してしまったミスと考え、その場ですぐに手伝ってくれたことでしょう。そして、2人で協力してなんとか資料を間に合わせたと思います。
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相手を自分の思い通りにしようとしても、結果的に相手は変わりません。
むしろ、大切な人間関係にヒビが入ってしまうのではないでしょうか。
自分の意向と違うからといって、決して相手を責めないでください。むしろそれがその人のやり方・考え方なのだと理解して、一度優しく受け入れてあげましょう。
きっと相手は、今まで以上にあなたのことを慕うようになり、信頼関係が高まりますよ!
■【今日の質問】
「思い通りにならないからと相手を責めていませんか?」
■【今日の名言】
「己を責めて、人を責めるな。」(徳川 家康|戦国大名)
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【今日の「ヒント」】
相手に言うことを聞いてもらおうと強く責めても、決して相手の心は変わらない。
むしろ怒りや失望を生み、距離が離れてしまうでしょう。
だから、どんなことでも相手を許し、受け入れるようにしてください。
「お前ができないんだ!」よりも、「君でも難しいんだね。」と理解してあげることで、きっと人間関係は良好になっていきますよ!
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