よくいただく相談に、何かの問題に対して、「この先どうなるかわからないから不安で、どうしていいかわからない」という類の内容があります。
その場ではいくつか質問というか、話を促す相槌を打ちながら、一通りクライアントのお話を伺い、ほぼ決まってこう返事をします。
「それは大変でしたね。でも、これ以上深く悩みについて考える必要はないですよ!もう半分解決しましたから。」
明るく、僕の持っている全てを託した笑顔で答えるのです。
もちろんクライアントは納得いきません。むしろ、「何言ってんだ、こいつ」というような空気が流れちゃんですけどね。。
しかし、実はそのような感情を抱いてもらうことが狙い。「自分がしっかり考えてるのに、わかってないだろお前は」という気持ちになってもらいたいのです。
その理由は、間違った思考の使い方をしている自分に気づいて欲しいから。
実は、人に話すことで自身の気持ちと思考の整理ができます。その効果は非常に大きいので、半分は解決したと話したのでした。
その後、さらに深くお話を伺い、できるだけ心の中にあるものを外に出してもらうよう、慎重に会話を重ねていきます。
そして、もう一度伺うのです。
「なぜそこまで深い悩みになったのか、もう一度整理してみませんか?」
一緒に問題となりそうなことをあげながら、感情を整理していくと、どんどん気持ちが晴れてくるのがわかります。
そして、自分で気づくのです。私が本当に悩んでいた理由はここにあったんだと。
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はっと気づいた様子を感じた時、僕はもう一度先に挙げた言葉をお伝えします。
「なぜ最初、今わかった本当の原因とは違うことで、ずっと悩んでいたのでしょうか?」
多くの方は、この質問で気づきます。
悩む必要のないことで心を痛め、自分を傷つけていたと。
今日僕が伝えたいことはここ。
なぜか人間というのは、心を蝕まれると、そのことばかりに思考を奪われます。
失恋したら相手のこと、そして自分を責めていき、将来が見えなくなっていく。仕事で失敗したら、うまくいかなかった原因に後悔し、最終的に自分を責めていきます。親友と喧嘩した時も、あいつが悪いんだと自分を正当化しようとしますが、結局は自分を責めていくでしょう。
つまり、問題が発生したり、自分にとってマイナスなことに対して思考を巡らせたところで、何もいいことなんかないのです。
解決なんかするはずもなく、ただ自分を責めることで出口の見えない悩みに深く入り込んでしまいます。
こんなに苦しむくらいなら、さらにいいことなんか全くないのなら、いっそのこと考えるのをやめませんか?
◆
思考は素晴らしい能力です。
考えれば考えるほど、様々なヒント、アイディア、方法などなど、どんどん湧いてくるのです。
慣れないうちは難しいかもしれませんが、例えば毎日1分でもいいので考える習慣を取り入れることで、1年後にはとてつもない能力となります。
思考は、後ろを見るものではなく前に進むために使うもの。
何を考えればいいのかわからなければ、明日のために何を考えればいいのか題目を考えてください。
とにかく一歩一歩進んでいくことで、いつか本来の思考の使い方である、未来思考が身につくでしょう。
悩んでる場合じゃありません。より良い未来のために、早速思考を巡らせてみてくださいね!
■【今日の質問】
「ついつい悩みを深くしていませんか?」
■【今日の名言】
「思慮はなににもまして堅固なる城壁なり。なぜならば、それは決して倒壊することも、敵の手に渡されることもないゆえに。」(アンティステネス|哲学者)
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【今日の「ヒント」】
問題があると深く深く悩み、苦しむのが人間の常。
しかし、そこで思考を使う必要はない。
思考は本来、明るい将来のために使うもの。
過去に何があったかではなく、何かあった過去を生かしてこれから何ができるかに、思考を深める習慣を身につけよう。
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